苗場山(赤湯温泉・苗場山ルート)

苗場山登山口
新潟県南部、長野県北東部の県境 標高:2,145メートル

【苗場旅館街】1時間20分→【道標】1時間→【赤湯林道終点】1時間30分→【赤湯温泉】2時間30分→【フクベノ平】3時間40分→【苗場山】
新潟県と長野県の県境にまたがる苗場山は、「日本百名山」の一座としても知られる名山。
山頂付近に広がる約4キロ四方にもおよぶ広大な湿原が特徴で、湿原には無数の池塘が点在し、シーズンには可憐な高山植物が咲き誇る。まさに雲上の楽園といえる。
途中の登山路には、急斜面や足場の悪いところもあるので、十分に注意が必要です。往復ともにかなり時間がかかるコースです。

苗場山の歴史

苗場山は新潟県南部と長野県の北東部の県境にある火山であり、標高は2145mです。山頂の湖にミヤマホタルイやヤチスゲが苗のように茂っており、それが苗白田を連想させるような見た目であったことから、「苗場山」と名付けられたとされています。別の説では、昔は自信のことを「ない」と言っており、昔の人々はこの山から地震が起こっていると信じていたため、「ない」が起こる「場」という意味から「なえばやま」と名付けられたとも言います。もっとも、この山自体が古くから稲作の守り神として信仰されてきたことや、山頂には伊米神社がまつられていることから、おそらくは前者の説が濃厚と思われます。

今でも県内外の登山者に親しまれている「越後の名山」ですが、歴史も古いです。文化8年(1812年)には塩沢街の鈴木牧之という人物が案内役と従者12人をと一緒に登山をしています。そして北越雪譜という著書に苗場山に登った記録を残しており、

「苗場山は越後第一の高山なり、魚沼郡にあり登り二里という。絶頂に天然の苗田あり、依て昔より山の名に呼ぶなり、峻岳の巓に苗田ある事甚だ奇なり(苗場山は越後で一番高い山だ。魚沼郡にある山で、山頂までは二里に及ぶと言う。山頂には天然の苗田があることから、苗場山と呼ぶようになった。峻嶮な山であるのに、その山頂に苗田があるというのはとても奇妙なことだ)」

 

苗場山登山

登山道は、

  • 三俣コース→上越新幹線の越後湯沢駅から清津川を渡り、和田語や、神楽が峰を経由する
  • 赤湯温泉コース→三国峠に近い元橋から登る
  • 金城山・小松原コース→飯山線の津南町から中津川をさかのぼる

などがあり、複数のコースがそれぞれ違う趣を持っているのも特徴です。一つの山で何通りもの楽しみ方のできる山と言えます。

中でも特に好まれているのは三俣コースであり、このコースは宿泊と交通の便が良いことから登山者から人気です。スキーシーズン以外であれば、自家用車で和田小屋から徒歩20分の距離にある駐車場までのっていくことができます。和田小屋から山頂までは、約4時間30分を要します。

苗場という名称から、苗場スキー場を連想する人が多いと思いますが、苗場山のうちスキー場として利用されているのは東側の山麓だけであり、ここに苗場スキー場やかぐらスキー場があります。しかし、苗場山といえば登山のための山としての知名度よりもスキー場が有名であり、苗場山の周りには17か所のスキー場と、スキーに来た人のための民宿が役150軒あります。したがって、苗場山のうちその他では登山などが活発に行われているものの、ゲレンデとそれに伴うスキーリフトが山の様相を変えてしまったと嘆く登山愛好家も少なくありません。

登山道は、かつてブナの原生林でした。スキー場の建設やリフトを架けることに伴って伐採が行われたことで、純粋な昔の面影は失ってしまいましたが、自然保護のために木道が敷かれており、これは多くの登山者に喜ばれています。

 

美しい風景を持つ山

山の形状は山頂から南西へとゆるやかに傾斜しており、南西側の平坦な地形では湿地が形成されており、小さな湖が点在しています。山頂から北へ向かう稜線は西側がカルデラになっています。この山頂付近の南西麓に4km四方にわたって広がる湿地帯は観光名所である他に環境的にも非常に優れたものであり、環境省の日本の重要湿地500において第一基準で高層湿原および雪田草原に指定されています。選定の理由は植生にあり、ヌマガヤ群落、イワイチョウ-ショウジョウスゲ群落、ヤチスゲ群落、ミヤマホタルイ群落となっています。

西側の山麓と中津川にそった峡谷は「秘境」と称されるほどです。この美しい様子によって、苗場山は日本百名山の一つに数えられており、上信越高原国立公園に属しています。

 

その他

そのほかには、一等三角点の頂上に優仙閣と苗場山自然交流センターがあります。この地域に、昔人々が天然の苗田であると観たワタスゲ、ヌマガヤ、ヤマトキソウ、キンコウカ、ヒメシャクナゲなどの湿原植物が多彩に繁茂しています。またこれらの植物以外にもコメツガなどの針葉樹林も点在しているため、この山上庭園の散歩を楽しみ、さらに上信越の山々の眺めは非常に良いものです。

三俣口の8合目は神楽が峰に当たりますが、ここには北越雪譜を著した鈴木牧之の苗場登山を顕彰する「天下之霊峰」碑が建立されました。これは昭和15年のことであり、当時の登山界の重鎮としてしられていた高頭仁兵衛らが立てたものでしたが、何らかの(落雷もしくは積雪の圧力とされている)で壊れて長らく放置されていました。平成3年には原型と同じ碑が再建されており、今は見ることができます。

 

 

 

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